HSPとの出会い 『敏感すぎる自分を好きになれる本』長沼睦雄

敏感すぎる自分を好きになれる本
長沼睦雄

 

2016年にはじめてHSP(=Highly Sensitive Person)というものを知りました。

何気なく立ち寄った本屋さんで、たまたま見つけたのが本書です。

精神科医の長沼陸雄先生が書かれたHSPについての本です。

 

現在(※2022年)ではHSP関連本はとても多く出版されるようになりました。(玉石混淆だとも思う)

いろいろ読んでみましたが、個人的にはシンプルでわかりやすい本書がやっぱりおすすめです。

 

▷▷ 当ブログでの現在のHSPについての考え方 & HSPおすすめ本まとめ(2022年版)

本書の概要

HSP(Highly Sensitive Person)は、アメリカの心理学者、エレイン・アーロン博士が提唱した概念です。

アーロン博士によると、人口の15〜20%の割合(およそ5人に1人)にとても敏感な気質の人がいる、それは後天的なものではなく、生まれ持った気質であるそうです。

 

本書は、アーロン博士の本(邦題「ささいなことにもすぐに動揺してしまうあなたへ。」)で提唱されていたHSP(敏感すぎる人)について、精神科医である著者が、日本向けにわかりやすく解説してくれています。

 

(中略)周囲の環境や出来事に、自分でも「やりすぎだな」と思うぐらい過剰に反応してしまうことはありませんか。

 そしてそれを、内向的な性格や、些細なことを気にしすぎてしまう考え方のせいだと思って、自分を責めたり、あるいは、自分の性格を社交的で明るいものに無理やり変えようとしてはいないでしょうか。

(中略)あなたの持つ「敏感さ」も、生まれ持った気質かもしれないのです。

(第1章 5人に1人はいる“敏感すぎる人“たち)

 

HSPについての特徴について解説しているだけでなく、日々の困りごとへ対処するヒントなども提示してくれています。

 

敏感すぎる自分の気質に苦しんでいる人(もしくは周りで苦しんでいる人)に、自分を責めず、もっと楽に生きられるようにするためのエッセンスがぎゅっと詰まった内容になっています。

敏感さで生きづらくなっている人に読んでもらいたい本です。

 

2016年当時の衝撃〜HSPと出会う〜

※個人的体験のお話です。興味のある方はどうぞ。

 

パラパラと本屋で立ち読みしたら「なんだこれ、ものすごく自分に当てはまるじゃないか!」と衝撃を受けました。

普段は本を買うのにとても慎重なのに、このときはその場で買って、家に帰るのを待たずに近くのカフェで一気に読み切ってしまいました。

わたしの人生を変えてくれた1冊です。

 

当時の職場で、わたしは毎日憂鬱な気持ちで仕事をしていました。

その原因は、自分にある(自分のせい)だと思っていました。

 

例えば

  • いろんな業務をこなすことで、常に追われている感覚になる
  • 周りを気にしすぎてしまう
  • ゆえに職場にいると片時も気が休まらない
  • 見られていると、さらにうまくいかない

 

周りにとって当たり前のことが、なんで自分はしんどくなっちゃうんだろう」と真剣に悩んでいました。

みんなと同じにできないわたしってダメ人間ではないか」と本気で考えていました。

気にしすぎる性格を自覚しながらも、それを変えられない自分にもどかしく思っていました。

 

だから、本書に出会って「うわあ、世の中にはこんな気質があるんだ!」と知ったのが衝撃的でした。

 

人の感覚は、人によって全然違うのだ。

もしかしたら、わたしの感覚は多数派の人よりも少数派(敏感)なのでは。

そういう発想がそもそもなかった。

 

HSP気質は文化や国に違いはなく、約5人に1人と言われています。

そして、わたしはずっと5人の4人側になろうとがんばってきたのかもしれません。

自分の気質に合わないことに、必死に合わせようとしていたみたいです。

 

そしてこの本と出会って

あ、このわたしでいいんだ

ひとことで言い表すと、そんな感じです。

 

肩の力がストンと抜けました。

自分の性格が厄介に思っていたのが、「それでいいんだよ」と肯定してもらえた感覚です。

 

それは、わたしにとっては贈り物のような出来事でした。

だから、ブログをはじめるときに、HSPについても勇気を出して取り上げてみようと思いました。

 

結び

HSPについては、アメリカのエレイン・アーロン博士が第一人者です。

しかし、アーロン博士の本は内容が濃密な分、分厚くて読みづらく、かつ文化差もあります。

その点、長沼先生の本書は内容も比較的シンプルで、HSPを知る初めての方にオススメです。

 

(長沼先生はその後もいろいろなHSP関連本を出されていますが、個人的にはいちばん最初のこの本がいちばんバランスが良いと思います)

 

関連情報

現在は新書版も出ています。

 

▽2022年現在のHSPについて個人的まとめ。

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