先月、和歌山県にある丹生都比売(にうつひめ)神社に行ってきました。
ええ、そうです。前々回で取り上げた梨木香歩さんの「丹生都比売(におつひめ)」を読んでいたのは、こちらへ行くための伏線です(笑
丹生都比売神社
御祭神・由緒
丹生都比売神社は創建1700年といわれる、歴史ある古い神社です。
世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一覧にも入っている、世界文化遺産です。
【第一殿】丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)
【第二殿】高野御子大神(たかのみこのおおかみ)
【第三殿】大食都比売大神(おおげつひめのおおかみ)
【第四殿】市杵島比売大神(いちきしまひめのおおかみ)
【若宮】行勝上人(ぎょうしょうしょうにん)
丹生都比売(にうつひめ)大神は、天照(あまてらす)大御神の妹神といわれています。
丹生都比売の御子である高野御子大神とともに、紀伊・大和地方を巡歴し、人々のために農耕殖産(衣食の道・織物の道)を教え導いて、最後にこの天野の地に鎮まったそうです。
丹生都比売さまは、諸々の災いを祓い退け、一切のものを守り育てる女神。不老長寿、農業・養蚕・織物の守り神です。
また、高野御子大神は黒と白の犬を連れた狩人の姿で、かの弘法大師の前に現れ、高野山を導いたといわれています。
高野山の参詣道(世界遺産)にも入っている丹生都比売神社は、神仏習合の始まりの地とされています。
高野山に登る前に、まずこちらの社を参拝する慣習があったそうですよ。
境内
境内はこんな感じ。
田園風景の広がる天野の地にあります。
鳥居をくぐって行ってみましょう。
こちらの鳥居、両部鳥居というそうで、神仏習合の社にはよく使われているのだそうです。
ちなみに、広島宮島にある厳島神社も両部鳥居です。
へー、そうだったんだ。
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鳥居をくぐると、輪橋が見えてきます。
輪橋
神様が御渡りになる神橋です。
丹生都比売神社では、神様のおかげをいただくために参拝者も渡れるようになっています。
一段登るたびに景色が変わって、なんだか不思議な心地のする橋でした。
橋を降りる頃には、本殿を遠景に禊橋・中鳥居が見えてきます。
足の悪い方、階段はつらい方には、左側に橋を通らずに行けるルートもありますよ。
禊橋・中鳥居
また小さな橋を渡って、中鳥居を通っていきます。
この景色好きだなあ。荘厳で静謐ななかに、丹生都比売さまの温かい空気も漂っているようです。
楼門・本殿
お参りはこちらの楼門から。
楼門の奥に、丹生都比売さまをはじめとした4つの本殿があります。
狛犬さまも立派なたたずまいです。
手水舎・授与所
各種お守りや御朱印もこちらで。
こんな素敵なものもありました。
花手水(はなちょうず)で良いのかな?
楼門の階段を登る手前に左右ひとつずつ配置されていましたよ。
佐波神社
本殿の左手の脇を行った先に、境内社の佐波神社があります。
明治時代に地域の諸社を合祀した社です。
結び
人の少なそうな日を選んで行きましたが、参拝される方はちらほらいらっしゃいました。
静かでとても穏やかな空気が流れている素敵な神社でした。
周辺には、土日を中心に開いている地元の食材を使ったカフェもあります。(わたしの行った日はあいにくお休みでした……泣)
関連情報
丹生都比売神社は、和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野にある神社。式内社、紀伊国一宮。旧社格は官幣大社で、現在は神社本庁の別表…
丹生都比売神社
〒649-7141 和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
駐車場:有(無料)
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